ヘナとケミカルの相性はどうなのか? 自分の髪でやってみた!
みなさん、こんにちは、こんばんは。
脱ケミカル&ナチュラルな髪のお手入れ術を発信しています、はなはな(ヘアライター上條 華江)です。
という私でございますが、今回はヘナした髪をブリーチ(脱色)するとどうなるのか? という実験をしてみました。私はケミカル全否定という立場ではなく、ナチュラル7割:ケミカル3割ぐらいでもいいかな? という考えです。ストイックになりすぎて苦しくならないようにナチュラルヘアを楽しんで欲しい、楽しみたい! と思っています。
ナチュラルヘアライフの基本は
①体内から美髪を育てる食材や飲み物を知る(上質な水を飲む/和食を中心にバランスの良い食事を心がける)
②冷え性に悩む人は、血流をよくしよう(腹巻や足浴、ハーブティーを取り入れる)
③液体シャンプーからオールハーブのパウダーシャンプーへとシフト
④ケミカルなカラー剤からヘナカラーへとシフト
⑤天然素材のオイルを活用する
⑥ブラッシングや頭皮マッサージをしよう
⑦髪の乾かし方を見直そう(洗髪後はタオルドライしてから乾かす。根元からドライヤーで乾かすこと)
と考えています。
これらを無理のない範囲で少しずつ取り入れればOK。加工食品や甘いものを食べる日があってもいい、と思っています。
前置きが長くなりましたが、ヘナした髪をブリーチするとこうなる! という本題に入っていきますね。
今回、カット&ブリーチをお願いしたのは3年前から行きつけのUMiTOS(ウミトス 表参道)。カット担当の砂原さんとはお互いが20代のときに沢山の仕事(雑誌撮影)をご一緒しました。20代のときもヘアカットをお願いしていましたが、アラフィフになってから、また砂原さんのつくるヘアデザインに魅せられお世話になっています。
砂原さんに自分でカットして失敗した前髪をオン眉に整えてもらい、水平ボブにカットしてもらいました。その後、いよいよ顔まわりをブリーチ。
※ブリーチとは? 髪の色を明るくすること。ブリーチ剤を使うことで、髪の色は黒からライトブラウン~ブロンドへと変わります。ブリーチオンカラーといって、ブリーチ後にラベンダーピンクやブルーなどの好きな色を重ねることで狙い通りのカラーが実現します。透明感のある外国人風アッシュカラーもブリーチが必須で、ブリーチをすることで楽しめるカラーの幅が広がります。(私は今回、ブリーチのみをしました)
さて、植物染料であるヘナカラーをした髪に化学的な薬剤を使ってブリーチを施すとどうなるのでしょうか? これまでにも何度かヘナ経験のあるお客さんをブリーチしたことがあるとのことで、今回ブリーチを担当してくれたアイリッシュさんと少しお尋ねしました。「ヘナの種類にもよりますが、濁ったオレンジになってしまうことがあったりと、仕上がりが読めないんです。さらにインディゴを重ねている場合だと、黒っぽく残ってしまうこともあるんですよ」とのこと。
私は基本的に全頭をヘナ染めしていて、アカネベースの植物染料で染めたこともあります。私のブリーチ後の髪は、どんな色になるのでしょうか⁈
仕上がり写真がこちらです。
ブリーチしたあともヘナのオレンジが残るのはナゼ?
ここからは毛髪科学のお勉強のような話になりますが、ブリーチでは日本人の黒髪の色のもととなるメラニン色素を分解して明るく脱色します。一方、ヘナは髪のケラチンタンパク質とイオン結合して染まっているため、ブリーチしても色が落ちずに髪に残ることが、実際に体験して分かりました。
カラーリング後の仕上がりが読めずにクレームになってしまう恐れもあるため「ヘナをした髪のカラーリングは断っています!」なんてサロンもあるんですね。
そんな中、難しい条件のブリーチを快く引き受けてくれたUMiTOSの砂原さん、アイリッシュさん、ありがとうございました。
ブリーチ毛にヘナを重ねると、どうなる?
ヘナ毛をブリーチしてからヘナを重ねると、どうなるのか⁈ 今日のblogはまだまだ続きます。
今回、私が髪をブリーチしたのには理由があります。
①白髪が少ないため、ヘナでどんな色に染まるのかを「ヘナって何⁈」と聞かれたときに説明しづらいのです。ヘナには脱色作用がないため、黒髪の色を変えることはできません。しかし、実際には黒髪のケラチンタンパク質にもヘナの色が付き、染まっています。だからブリーチした髪で、ヘナがどんな色に染まるのかを可視化したかったのです。
②正直なところ、黒髪ボブだと少し退屈かなと思ったのもあります(覚悟ができず、すみません!)。
数日前に石垣島の「うたきの杜」からヘナが届きました! これは初めて使う国産のヘナなので、どんな色に染まるのかとても楽しみでした。待っていられなくてブリーチした当日の帰宅後、早速ヘナ染めにTRY。
うたきの杜のヘナは、パウダーの粒子が細かくてペーストをつくりやすいのが良かったです。大好きな石垣島の大地の恵みを頭の先から感じて、とてもステキなリラックスタイムを過ごすことができました。自然栽培でヘナを育てている、その取り組みに感謝です!
ブリーチONヘナは、オレンジカラーが際立つ個性的な仕上がりとなりました。これはこれでアリでしょ⁈(笑)
少しネガティブな情報になりますが、ブリーチした髪とヘナの相性はあまり良くなかったです。ブリーチ後の髪にヘナを塗布して洗い流し、乾かすと、その部分だけがゴワゴワになり、クシが通りません。つばき油をつけて毛先のほうからクシを通すと、なめらかな指通りになりました~! 不思議です。
ヘナペーストは弱酸性のため、髪を引き締める収れん作用があり、脱脂効果も高いです。これが原因で、髪がきしんだりゴワついたりすることがあるんですね。特に初めてヘナ染めをする場合や、髪の傷みが気になる場合は、きしみやゴワつきが出やすいと聞きます。そのため、ヘナが髪を傷めたように感じてしまい、再びケミカルなカラーに戻る人も多いようです。しかし、ヘナを続けることでキューティクルが引き締まり、健康的なツヤ髪になれるので、続けることが大切なんです。
いや~。今回は、ヘナ毛をブリーチしてからのヘナ塗布という2ステップで色々勉強になりました。ブリーチがアルカリ性であることとヘナが弱酸性であることで、私の髪が驚いたのかもしれません。毛髪科学はpHバランスと+イオン、-イオンが深く関係しているようで、THE文系の私は日々勉強です(汗)。
カラーの履歴は特に髪に残りやすいので、ケミカルからヘナに移行するときは、知識が豊富な美容師さんのいる自然派専門のサロンに行くことが大切なことも今回でよく分かりました。
ケミカルとナチュラル、それぞれに魅力がある
ケミカルとナチュラル、それぞれのアプローチには独自の魅力があり、どちらを選ぶかは個々のライフスタイルや髪の状態によります。ケミカルなデザイン性で個性的なスタイルを楽しむことも、ナチュラルなヘアケアで健康的な髪を維持することも可能です。重要なのは、自分の髪と向き合い、「自分はどうなりたいのか?」考える時間をつくってみることだと思います。
美容業界もケミカル派とナチュラル派にくっきり分かれるのではなく、お互いの良さを取りながら、お客さんの年齢や髪の状態、マインドやライフスタイルに合ったケアを提案できると、もっと面白くなりそうですよね! それぞれのアプローチの良いところを理解し、ベストな提案をしていくことで、クライアントはより豊かな美容体験ができるのではないでしょうか。
私のナチュ7割:ケミ3割ヘアは今度どうなっていくのか? それも楽しみに、今後もヘナカツをしていきたいと思っています。
My顔写真連発のblogを最後までお読みいただき、ありがとうございました。
白髪や薄毛にお困りの方、いっしょに健康な髪を育てていきましょ♪
ヘアライター 上條 華江