進化を続けるサロントリートメント&髪質改善技術だけど…

みなさん、こんにちは、こんばんは。
脱ケミカル&ナチュラルな髪のお手入れ術を発信しています、はなはな(ヘアライター上條 華江)です。

私は30代のときに佐賀県で暮らし、そこで出産をしました。そのため出版社でのライター業を10年ほど休んでおりました。
2015年にヘアライター業に復帰するとへアサロンでのトリートメントや髪質改善が流行っており、その取材を通して、私は髪のお手入れに疑問を持つようになってしまったのです。

高額なサロントリートメントや髪質改善の提案、複数のサプリやスーパーフードを取り入れるなど「この方向性はあっているのかな?」と取材を続けていてハテナマークがいっぱいになってしまいました。

取材ではある毛髪診断士の方に質問をしてみました。(以下、その際のQ&Aです)
Qカットやパーマ、カラーで美容室に行った際、トリートメントはするべきですか?
Aはい、もちろんです。信頼できる美容室でのトリートメントをオススメします。

パーマやカラーには薬剤を使います。
簡単にいえば、施術後の髪は表面に傷がつき、内部もスカスカになった状態。
パーマのウエーブやカラーの発色をきれいに保つためにもトリートメントは必須だと考えます。
カットだけの場合も、トリートメントをしたほうが家での再現性が高くなる場合が多いです。
信頼できる美容室で行ってください。


現在はこの取材時よりも髪質改善メニューの種類が豊富になっていて、多くの美容室の看板メニューになっています。みなさんも、インスタなどのSNSで、サロンで髪質改善をおこなったあとのツヤツヤ&サラサラの髪の女性を見たことがあるのではないでしょうか。

実は私も一度気になって「ピコトリートメント」という1万円以上する毛髪改善の施術を受けたことがあります。正直、超ツヤ髪になって当時はとても嬉しかったです(笑)。
※ピコトリートメント解説)完熟ミネラル液QCP(ピコ・コン)が入っているM3Dは、ピコサイズ(1兆分の1)と非常に粒子が細かく、ナノサイズでは届かなかったミネラル成分を、髪の芯まで浸透させ、熱を加えることにより加速度的に熱反応を起こし、元気なアミノ酸やタンパク質を合成する作用があります。その力を利用して、髪の内部からダメージを修復し、キューティクルを再生します。髪内部のアミノ酸の結合が壊れて傷んだ髪でも、ピコサイズの完熟ミネラル成分がその結合をしっかり補修し、元気な髪を取り戻すことができます。


ピコトリートメントの施術をした日は
ツヤツヤヘア&天使の輪が嬉しくて
携帯で写真を撮りました。
しばらくはツヤ髪が続きますが、
その場しのぎのケアに過ぎず
根本から美髪を育てるケアとは言えないと
後からわかりました💦



各美容メーカーも髪質改善・トリートメントの
開発に力を入れているようで
種類が増えています。

上の表にまとめたように、ピコトリートメントのほかにも高機能なサロントリートメントは年々増えています。多くのサロンでは、カット・カラー・トリートメント(髪質改善)やカット・パーマ・トリートメント(髪質改善)といったセットメニューが提案されています。

補足説明)
●酸熱トリートメントってなに? 酸熱トリートメントとは、特殊な酸と熱の力で毛髪内部に新たな結合を生み出す技術。クセを緩和させ、広がったりうねったりする髪をおさめて扱いやすくする。通常のトリートメントに比べてpHが低く、高温のアイロン技術が必要なことが特徴。

●反応型トリートメントってなに? 反応型トリートメントとは、化学的な反応を利用し、毛髪内に新しい結合をつくり出すなどしてクセを緩和せる技術。
・プレックス系:ブリーチなどによって切断されるS-S結合をプレックス成分が補うことで、ダメージを抑制し、毛髪を補強する。
・水素系トリートメント:水素とアイロンの熱を利用することで、パーマやカラーの施術後に残留した過酸化水素を取り除き、髪の水分量をアップさせる。抗酸化作用による頭皮のエイジングケアにも有効。
・活性ケラチン:活性ケラチンと毛髪内のシステイン残基が酸化工程を経ることで結合し、毛髪の強度をアップさせる。

「サラツヤのストレート」だけが美の正解ではない

酸熱トリートメントも反応型トリートメントもクセを緩和させる技術であり、私たちが概念として持っている美しさの定義が「サラサラツヤツヤのストレート」だと気付かされます。
私は直毛なので、ヘナをするとサラツヤストレートになるため、その表現を使ってしまうのですが、髪もその人の個性であり、「みんな違ってみんないい」はずですよね。直毛もクセ毛も、細い髪もボリューミーな髪も同様に魅力的で、“らしさ”の象徴だと思うのです。
ヘナなどの植物染料は、そのあるがままの“その髪らしさ”を存分に引き出してくれるので、それが私がハマる理由のひとつです。
ヘナに出会ったカーリーガールChihoさんのインタビュー記事もご参考ください

私たちの持つ「美髪」のイメージは、
こんな感じ?
ヘナカラーをしても、髪質改善のような
サラツヤのストレートにはなりませんが、
個々の髪の美しさを引き出してくれます。


髪と頭皮の健康を考えるなら、まずは引き算を!

カラーやパーマなどで髪を傷め、その後トリートメントや髪質改善で修復するというのは、その場しのぎの「対症療法」にすぎません。また、ホームケアで使わなければならない製品も増え、さらにコストがかさむことになります。髪は角化した細胞ですから、ここにお金をかけることは正直もったいないです。

美容師さんを悪く言うつもりはありませんが、美容代を減らしながら美髪を取り戻すためには、髪を傷めないための「引き算のお手入れ」が重要です。(美容室が儲からなくなるので、これは内緒の話ですけど!)
特に白髪染めを長年繰り返していると、自分の素髪の状態やどれくらい白髪があるのかが分からなくなることがあるそうです。

実は、こういったケミカル施術の髪とヘナの相性が悪いことが、ヘナが敬遠され、広がらない理由のひとつにもなっています。カラー剤や縮毛矯正、ストレートパーマ、高機能なトリートメントを行っていると、シリコン系などのコーティング剤が剥がれ落ちてゴワゴワ・ギシギシになり、まるでヘナが髪を傷めたように感じられてしまうこともあるようです。

今日は少しネガティブ&専門的な話題になってしまいましたが、いまある髪のキレイな見た目にこだわるのではなく、まずは髪を傷めないことを一番に考えてみてほしいと思います。髪をカットしながらヘナへ移行すると、一生美髪が手に入り、生涯の美容代も何割も安く押さえられるはずです!

【髪のお手入れの基本7ポイント】
①体内から美髪を育てる食材や飲み物を知る
②冷え性に悩む人は、血流をよくしよう
③液体シャンプーからオールハーブのパウダーシャンプーへとシフト
④ケミカルなカラー剤からヘナカラーへとシフト
⑤天然素材のオイルを活用する
⑥ブラッシングや頭皮マッサージをしよう
⑦髪の乾かし方を見直そう

白髪や薄毛にお困りの方、いっしょに健康な髪を育てていきましょ!

ヘアライター 上條 華江