数多くある食品の中からより良いものを選ぶチカラを
3月31日に主催した「美髪&栄養学講座」でコラボレーションさせていただき、管理栄養士として「体の内側から美髪になれる食事」についてお話してくださったうちやまゆみこさん。
ゆみこさんは以前から「『客力』upセミナー」を開催していて、私も昨日、約1年ぶりにセミナーに参加させていただきました。(5月27日)
みなさんはご自身の『客力』について考えたことはありますか?『客力』というのは辞書には載っていない、ゆみこさんオリジナルの造語です。この言葉を初めて聞いたとき、衝撃を受けました。「買い物は投票だ!」と聞いたことはありましたが『客力』という二文字で表現したのは、スゴい! と。
『客力』とは「食品のオモテ面の商品名や写真、キャッチコピーに惑わされることなく、ウラ面までしっかりと確認し、より良いものを選ぶことができるお客様のチカラ」という意味になります。
販売する側にはパッケージのオモテ面をみなさんに見てほしいという意図があります。しかし、実はオモテは驚くほど良いことしか書いてないという現実があるのです。ですから、私たちは「オモテ1割、ウラ9割」と心得ながら、スーパーを歩く必要があります。
ゆみこさんはいつもは塩や味噌、カレールーなどの食品ごとに、ウラ面の食品表示の読み解き方を詳しく解説してくださるのですが、今回は
•人工甘味料のワナ
•加工卵とは
•食品表示の読み方
•原料原産地表示
•遺伝子組み換え、表示しなくていいパターン、表示しなくてもいいのに表示するパターンなど
•無添加ガイドライン
といった幅広いテーマで話してくれました。
値段が高ければ良いというものでもない!
食の安全性について日頃から関心を持っている人は、スーパーで特売になっているものやその日一番安かったものを選ぶことは避けているかもしれません。しかし、食品のウラ面表示を確認すると、高級百貨店に出店している某ブランドの出汁が実はイマイチだったり、高価だからといって必ずしも良いものとは限らないことがわかります。
また、メーカーによっては、いつの間にか成分が変わっていることもあるそうです。そのため、「このメーカーはダメだ」と一概には言えないようです。さらに2020年以降、食品表示ルールが毎年のように変更されており、消費者にとってますます表示が理解しづらくなっているという指摘も。
『客力』を向上させるのは簡単なことではありませんが、「スーパーでは買えるものがない!」と諦めるのも早計です。ゆみこさんのように管理栄養士としてしっかり学び、判断基準を持っている場合、お手頃価格で手に入るイオンのプライベートブランドの中から「これならOK!」と、より良い食品を選び取ることができるそうです。
今回のセミナーで良かったのが、「全部避けるのは無理だから、まずはこれだけ」という一覧をいただけたこと。
豆腐、食パン、チーズ、醤油、加工肉、卵、生クリーム、アイスクリーム、納豆、砂糖、牛乳と日頃よく買い物する食品の一覧なので、役に立ちます!
こういった価値あるセミナーがどんどん広まり、興味を持つ人が増えることで、日本全国のみなさんの『客力』がupすれば、食品メーカーも変わり、それによって国の食の安全性の基準も向上していくことでしょう。
セミナー後の団らんで「食事に気を付けている人とそうでない人とでは、見た目に大きく差がつくよね~」という話が出ました。ご主人に毎日お弁当を作っている参加者の方もいました。確かに、昼食にコンビニのお弁当やファーストフード、カップラーメンなどの加工食品を食べている人とは、大きな差が出そうです。
ヘアケア製品選びもまさに『客力』upが必要
ゆみこさんのセミナーに触発されて(笑)、私もドラッグストアを巡っては、パッケージのウラを確認していたことがあります。
少しシャンプーの成分についてお話すると
まず避けたほうがいい合成界面活性剤の成分は
ラウリル硫酸〇〇
ラウレス硫酸〇〇
ラウリルベンゼンスルホン酸Na
オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
です。
でも、これらの成分が入っていなくても、合成界面活性剤の組み合わせやほかの化学物質との相乗効果で毒性を発揮する場合もあり得えますし、その検証はされていないのが実情です。
そういった意味でも、ハーブ100%でできたハーブシャンプーを“未来の髪のために”オススメしています。
最後はシャンプーの話になってしまいましたが、「パッケージのウラ面にその製品の答えがある!」ということで、スーパーやドラッグストアを歩くときは、ウラ面をガン見しましょう。5~10年後の見た目に大きな差がつくことを期待して、今日から客力up♡
追記)
『客力』upセミナーの翌日、偶然にも「輸入原料で『国内製造』って何? 正しい食品表示を求める市民の集い」が衆議院第1議員会館で行われました。私もZoom視聴をしました。
参加者の方々からは「表示を見る際に消費者が賢くならなければいけない、というのはおかしい。子どもが見ても分かるような分かりやすい表示が求められる。消費者には知る権利、選ぶ権利がある」といった意見がありました。これは、海外からの圧力や大企業からの圧力により、消費者にとって分かりづらい食品表示がされていると考えられるからです。
正確な表示を心がけている企業さん、努力している生産者さんが損をするようなことがあってはいけません。正しい食品表示が、食料自給率アップにもつながっていくことも分かり、2日連続で大変良い学びとなりました。
ヘアライター上條 華江