草木の恵みで髪を染めるナチュラルカラー
前回【ケミカルとナチュラル考察①】「そもそもケミカルカラーって何だろう」というブログを書きました。今回はそのつづきで「ナチュラルな薬草カラー」について解説します。
まず薬草カラーの代表的なものは、ヘナカラーです。
ヘナは5000年以上の歴史のある古来伝統医学アーユルヴェーダにおいても薬草(ハーブ)として使用されており、毒素の排出、炎症の抑制、新陳代謝の促進などの効果があると言われています。
ヘナには「ローソン」というオレンジ色の色素が含まれており、この色素はタンパク質に絡みつく性質があります。髪や皮膚のタンパク質に付着することで染色されることを利用したのがヘナカラーです。
ケミカルな美容室に比べると数は少ないですが、ヘナカラー専門サロンや自然派サロンで施術を受けることができます。ケミカルなカラー剤と違い、酸化染料や過酸化水素などの化学物質が含まれていないため、髪や頭皮を痛めることなく、継続的にカラーリングが可能です。
さらに、ヘナは天然のトリートメントとしても知られており、使い続けるほどにハリやコシ、ツヤが増します。自宅で簡単にヘナで髪を染めることができるのも魅力で、自分で美髪を育てる楽しみが増えます!
ヘナカラーを初めてする場合は、専門サロンで施術をしてもらい、美容師さんにホームカラーのコツや注意点などをしっかり聞いておくといいでしょう。
オススメのヘナカラー5選
各メーカーから出ているホームケア用のヘナ100%の製品を紹介します。
選ぶ際は、化学染料や着色料、保存料が含まれていないか? パッケージの裏面やHPに掲載されている説明文をしっかりチェックしてくださいね。
白髪を自然な髪色に見せたいときはヘナ+インディゴを
ヘナカラーには脱色効果がないため、黒髪はほとんど染まらず、白髪の部分がオレンジ系に染まります。そのため、自然な髪色に見せるためには、藍色のインディゴをブレンドして使ったり、ヘナカラーのあとにインディゴをかぶせる方法がオススメです。
インディゴ(和名:ナンバンアイ葉)は藍の一種で、適切に使用すると藍色(青色)に発色します。これにより、ヘナで赤オレンジ系に染まった白髪を茶系からほぼ黒に仕上げることができます。
家で簡単に染めたい場合は、あらかじめヘナとインディゴがブレンドされた製品を使うのが手軽でオススメです。
各メーカーからブレンドタイプの製品が出ています。ここでは、マハラニのハーバルカラーを例にとって説明します。
デメリットとして、ヘナとインディゴのブレンドタイプは、実際に自分の髪を染めてみないとどのように発色するか分からない点があります。白髪の割合によっても色味が変わるため、実際に購入して自分の髪で試しながら最適なものを見つけることをオススメします。また、インディゴにはヘナと違ってトリートメント効果がないため、ごわつきを感じることがあります。
レッドやブロンズの薬草ハーブにも注目!
数は少ないですが、ヘナを含まずに100%薬草(花や茎、根)のみでレッドやブロンズに染まる製品もありますので、ここで2点ご紹介!
私は先日、上の写真の「レッド」を使って染めてみました。
その仕上がりがこちら!
ケミカルなレッドカラーと比較!
2021年の秋ごろは毛先をブリーチして、ケミカルなファッションカラーのレッド系カラーを入れていました。そのときの髪色と比較してみると?
ケミカルなカラーは仕上がりの髪色をある程度コントロールできるのに対して、ナチュラルな薬草成分100%のカラーは仕上りが人によって異なるようです。その点も、自分の髪の個性として楽しんでいきたいと思っています。
植物アレルギーなど、ヘナカラーのデメリットについてまとめた記事はこちらをご参照くさださい。
「エコヴェーダ 2 0 1 9 オーガニックハーバルヘアカラー レッド」のプロセス紹介も近日中にアップ予定です。
いっしょに未来の美髪を楽しく育てていきましょう!
ヘアライター上條 華江